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師を誤らなければ

 松本・地下鉄両サリン事件に関与したとして,林泰男被告に対して,最高裁判所は,15日,被告人・弁護人の上告を棄却した。これで林被告の死刑が確定する。



 林被告は,地下鉄サリンの実行犯として,全国に氏名手配され,事件から1年半以上経って,沖縄の石垣島で逮捕された。



 逮捕まで,警察などは「殺人マシーン」との表現を用いていた。

 もちろん,そのぐらいの表現を用いて,注目を受けることによって,被疑者逮捕の協力を国民に求めたのはうなずける。



 ただ,東京地裁は,林被告を殺人マシーンと呼ぶような反社会性が強い人物ではないと認定していた。



 東京拘置所内から聞こえてくる話でも,林被告や豊田亨・広瀬健一各被告(いずれも地下鉄サリン事件の実行犯として死刑判決を受け上告中)などは,とっても礼儀正しくてまじめな人物だと言われている。



 たぶん,オウム真理教がひき起こした重大事件で有罪判決を受けた人たちの多くが,師と仰ぐ人物を誤らなければ,重大事件にかかわるようなことなどなかったのではないかと思う。

 そういう意味では,松本死刑囚以外の被告人らも松本死刑囚の被害者ということになるのだろうと思う(ろちろん,事件の被害者とは立場は根本的に違うが。)。



 松本サリン事件からは14年近く,地下鉄サリン事件からも13年近く経つが,カルトと呼ばれる集団の分析が進行したという話は聞かない。



 とんでもない人物を師と仰いでしまう病理現象の本質にもう少し迫ってほしい。
by nonnbei871234 | 2008-02-16 23:09 | 時事
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