厳罰一辺倒

【1】兵庫県尼崎市の県道で6月、ひき逃げと衝突により計3人が死亡した飲酒運転事故で、危険運転致死罪に問われた元建設作業員宮田和弘被告(50)の判決公判が19日、神戸地裁尼崎支部で開かれ、渡辺壮裁判長は懲役23年(求刑懲役30年)を言い渡した。危険運転致死罪に問われた被告に対する量刑では、これまでで最長。

(19日 時事通信)



【2】昨年8月、幼児3人が犠牲になった福岡市東区の飲酒運転追突事故で、危険運転致死傷罪と道交法違反(ひき逃げ)に問われた元市職員今林大(ふとし)被告(23)について、福岡地裁(川口宰護裁判長)は18日、福岡地検に対し訴因変更を命じた。予備的訴因として、業務上過失致死傷罪と道交法違反(酒気帯び運転)を追加する内容で、危険運転致死傷罪適用が困難と判断したとみられる。

 検察側が応じない場合、地裁は危険運転致死傷罪について無罪を言い渡すとみられるため、検察側は訴因変更に応じる方針だ。

 検察側は危険運転致死傷罪と道交法違反の併合罪で法定刑上限の懲役25年を求刑していたが、業務上過失致死傷罪と道交法違反の併合罪では最高でも懲役7年6月にとどまるため、来年1月8日に言い渡し予定の判決では、量刑が求刑より大幅に下がる見通し。(18日 読売新聞)



 【1】の事件では,懲役23年という判決に対して,遺族の軽すぎるというコメントが載っていたし,「3人を死亡させておいて,1人当たり8年弱で償うことが妥当なのか」とかコメントしていた人がいるようだ。

 ご遺族の方の無念は察するに余りある。だから,ご遺族の方が厳罰を望むもは理解できる。

 しかし,懲役23年が軽すぎるというコメントだけを報道するやり方には納得ができない。

 懲役23年という判決自体,今までの危険運転致死事件の中で最も重い判決だそうである。



【2】の事件では,検察官は危険運転致死傷罪が成立すると主張していたのに対し,裁判所は危険運転致死傷罪は成立しないと判断したようだと解説されていた。

 これに対して,みのもんたあたりがガーガー言っていたようだ。



 この種の事件は,事件の悲惨さばかりが強調されて報道され,それに対する被告人・弁護人側の言い分がほとんど報道されない。

 だから,裁判所がこういう判断をすると,「世の中の常識とかけ離れている。」という感覚がするのだろう。



 物事は多方面から情報を集め,両者の言い分をしっかり聞いたうえで判断をするのが鉄則である。



 事件の悲惨さ,被害者・遺族の悲しみを報道するのは大いに結構だ。

 でも,そればかりに偏ったのでは,「真実」を報道していることにはならない。



 【1】では求刑より判決が7年軽かった理由

 【2】では危険運転致死傷罪の適用が困難になっている理由をそれぞれ詳細に報道してもらいたいものである。 
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by nonnbei871234 | 2007-12-20 19:19 | 時事
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