二度あることは

 母親と娘2人を保険金目的で殺害したとして死刑を求刑されていた広島県東広島市の元会社員中村国治被告(37)に、広島地裁で無罪が言い渡された。逮捕されたのは、放火とされた火災から5年後。別の事件で勾留中に犯行を認めた供述調書が決め手だった。しかし、公判後は「威圧的な取り調べで自白した」と否認していた。判決は自白偏重の捜査に疑問を示し、無罪を導き出した。
 火災は01年1月17日午前3時半ごろ、中村被告の母親で飲食店経営の中村小夜子さん(当時53)方で起きた。小夜子さんのほか、中村被告の長女と次女が死亡した。
 

 判決は、捜査段階での自白に信用性をうかがわせる要素があるとしながらも、自白に秘密の暴露がないなどとして慎重に判断、無罪とした。(朝日新聞)



 3年連続で,死刑求刑事件での無罪判決のニュースを聞いた。



 おととし, http://jocoso.jp/noribei/28488



 去年, http://jocoso.jp/noribei/1491539



そして,今年がこの判決である。



 おととしの無罪判決に対しては,福岡高等裁判所が検察官の控訴を棄却した。検察官は上告を断念し,無罪判決が確定している。



 本当に犯行を行っていないのに,警察・検察から嫌疑をかけられ,死刑を求刑されたら,どれほど悔しいかと思う。



 今,香川県で祖母と孫娘2人が殺害され,遺体で発見されるという残虐な犯罪が連日報道されている。

 そこで,マスコミは,既に逮捕された人物が真犯人であることを前提とした報道をしている。

 また,犠牲となってしまった姉妹の父の記者会見などという場を放送している。



 何度も書くが,現在逮捕された人物というのは,警察が犯人であるとの嫌疑を抱いており,証拠隠滅・逃亡の危険があるから逮捕したというのに過ぎず,真犯人であることが決まったわけではない。

 真犯人かどうかを判断するのは,マスコミではなく裁判所である。



 そして,犠牲者の関係者の記者会見というのは,慎重にも慎重にしてほしい。

 身内の遺体が発見されたその日に,全国放送のカメラを前に,理路整然と記者会見をする精神力など,私は持っていないし,大多数の人間もそうだと思う。

 まして,証拠も何もないまま,「特定の人が怪しい」とか言うのは,論外だと思う。



 3年に3回あった死刑求刑無罪判決事件では,おととしの佐賀の事件は,かなり起訴に批判的に報道していたマスコミもあった。

 だが,去年の富山の事件は,犯人であることを前提とした報道が当然のようになされていた。

 (今回の広島の事件の報道は,私はほとんど知らない。)



 今回,無罪判決の報道は数分程度で,香川県の事件の被疑者の人物像などを詳細に報道しているマスコミを見て,暗澹たる思いがしている。
[PR]
by nonnbei871234 | 2007-11-29 10:09 | 時事
<< 祝 自費出版に騙される団塊世代 >>