TVを見ていると,住宅ローンのCMが意外に多い。最近DMもよく来るようになった。
JA,労金,信用金庫,そして本家の銀行である。
私ら夫婦は,マイホームに全く興味がないのだが,夢はマイホームという仲間もいる。
年利3.6%で,100万円を借りた場合,1年後に返済するのは1,036,000円である。だから,安いと感じてしまうのかしれない。
でも,実際の年利3.6%とは,こういうことである。
年利3.6%で2200万円を30年ローンで借りた場合,毎月の返済額は10万円,30年間で弁済する金額は合計3600万円である。1400万円を利子として支払わなければならないのである。(事案を単純化しているので,ボーナスでの返済は考慮していない。)
それだけではなく,
1,マイホームの固定資産税,
2,マイホームの損害保険料
3,ローンの借主の生命保険料
4,マイホームの修繕費
などがかかることになる。
30年後に残るのは,土地のほかには,売却価格0円の建物である。
次は,リフォームローンを借りることになるかもしれない。
土地神話が残っていた時代は,土地の資産評価は上昇するものとされていたが,今では土地の評価も下がりっぱなしである(今の高校1年生は,地価が上がった時代を全く経験していない。)。
それと,マイホームを建ててしまうと,もうその土地からは逃げられない。
隣近所にどんな人が来るのか全くわからないのにと,私は心配してしまう。奈良の引越しおばさん(「引越し,引越し,さっさと引越し,しばくぞ」と毎日隣家に怒鳴っていた人)が隣にいても逃げられないというのは困る。
若いうちにマイホームを手に入れて,そこで楽しくという選択肢もいいだろう。
でも,無理してまでどうしても手に入れなくてはならないものでもあるまい。
しっかりした不動産会社が管理する賃貸マンションに住んでいれば,十分でるある。