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年齢制限

<不合格>理由は年齢?55歳主婦、群馬大を提訴

 群馬大医学部(前橋市昭和町3)の今年度入学試験で、年齢を理由に不合格にしたのは不当だとして、東京都目黒区の主婦(55)が大学を相手取り、医学部医学科入学の許可を求める訴えを6月30日までに前橋地裁に起こした。
 訴状によると、主婦は今年度入試で医学部医学科を受験したが不合格となった。群馬大に個人情報の開示を請求すると、主婦のセンター試験と2次試験の総得点が、合格者の平均点を上回っていたことが判明。
 入試担当者に説明を求めたところ、55歳という年齢が問題となったという説明を非公式に受けたという。原告は「年齢を理由とした不合格判定は合格判定権の濫用」と主張している。
 群馬大総務課は「事実関係を調べたうえで対応を検討したい」と話している。        (毎日新聞)



 今年4月から個人情報保護法が施行され,誰でも,国や独立行政法人等の実施機関に対して,自己に関する情報の開示を請求することができるようになり,原則として,実施機関はこれを開示しなければならない。

 群馬大学(法律上の正式名称は「国立大学法人群馬大学」)も個人情報保護法の実施機関であるから,本人から入試の情報の開示を求められたら,これを開示しなければならない。

 群馬大学は,そういうことを全く考慮していなかったのであろう。脇が甘いというほかはない。



 入試は,公平でなければならない。不合格者は,公平な競争に敗れたのだから仕方がないと納得できる。

 入試の点数が,合格者の平均点を上回っているのに,不合格というのは,公平とはいえない。

 もし,年齢が入試の結果に影響を与えるのであれば,入試の点数以外に「考慮すべき事情」があることの内容として明記すべきである。しかも,これを明記することに難しいことはない。

 それなのに,それを怠ったのであるから,入試の公正を害するとの批判は免れまい。



 一方,大学側が入学を拒否した理由はこんなところだろうか?

① 医師として活躍できる可能性が低いこと

この主婦が,医師国家試験の受験資格を得られるのは,早くて61歳のときであり,研修が終了するのは63歳のときである。

 この年齢になってから,医師として独り立ちするのは大変だと思われる。



② 社会的損失が大きいこと

 また,国が医師を養成するために多額の補助金を出しているところ,18歳の人間に補助金を出せば,普通は出した補助金に見合った社会的貢献をしてくれるものと思われる。これに対して,55歳の人間に補助金を出しても,それだけの社会的貢献が得られるか疑問があるものと思われる。



 でも,①の理由は事実上のものにすぎない。たしかに,手術を連日担当する外科医などには向かないかもしれないが,婦人科の精神ケアを専門とする医師なら,社会経験を積んできただけ,多方面から物事を考えることをができるかもしれない。



 また,②の理由は,本末転倒の理由である。医学部に入学したから補助金を受けられるのであり,補助金を受けるために医学部に入るのではない。

 そして,補助金は個人ではなく,教育機関に与えられるものであり,入学を希望する者にとっては,あくまでも間接的に受けるものにすぎない。



 そうすると,理論的には主婦のほうに分があると思われる。



(こっからは医療現場にいる者の立場としての考え)

 最近,看護大・看護専門学校に,三十歳代以上の入学希望者が多い。

 私の母校にも,入試を受ける方は結構おり,入学者も若干いるようだ。でも卒業後に就職できるかというと,なかなか大変なようだ。

 看護師の場合,就職3年目で後輩を担当することが多いが,24歳で40歳を指導するのは,なかなか難しい。

 そして,患者様には,24歳のほうが新人にしか見えまい(ネームプレートに看護師になって何年目なんてことは記載されていないし,新人さんに若葉マークなんてついていない。)。



 まして,医師ともなると,指導に当たる医師も大変だろうし,看護師など現場にいる多くの方も,苦労すると思う。



 実際,永年看護師や技師として携わっていて,看護師の限界を感じて医師を志したというのであれば,現場に入ってもある程度のことはできるだろう。

 そうでなければ,現場で仕事をすることは難しいと思う。



 そのため,現場にいる者としては,群馬大学の考えを理解できる。



 今後の裁判のなりゆきを注目したい。
by nonnbei871234 | 2005-07-02 00:42 | 時事
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