知人が天に召された。相続人はいないため,現在市の斎場の霊安室で眠っている。
明日荼毘に付される予定だが,明日は私は1日中日程が入っているので,今日お別れをしてきた。
斎場に着いたら,いきなり炉室に案内された。さすがの私も一瞬うろたえてしまった。
どうして炉室に入るのか聞いたら,霊安室への通路の一部を緊急工事しているということで,通常のルートでは霊安室に行けないので,炉室を回って霊安室に行くという説明を受けた。それで安心した。
そうなると,急に好奇心が沸いた。
現在炉が1機稼働中で,残りは稼働が終わっていて現在冷却中とのことだった。
炉室を見たら,単なる工場だ。ダクトが非常に多い。
我々が最期のお別れをする場は前室というところで,焼骨を冷却したりするためのところとのことで,その奥に本炉があるということだ。
帰る際,炉室からホールに戻ってきたら,急に工場から葬儀場に入ったようで,かえって怖かった。
帰り際に事務室に立ち寄った際に,今日火葬された故人の一覧表が目についた。
27歳・0歳(死産)・・・出産で母子ともに死亡って・・・
霊安室では棺を冷蔵庫(?)から出してもらって,顔を拝ませてもらったのだが,拝んだ顔をほとんど覚えていない。
私はいったい何をしに,斎場に行ったんだろう?