成人の間ではしか(麻しん)が流行しているということで,東京都内の大学が臨時休校になったなんていうことが,連日ニュースになっている。
こういうニュースがあると,途端に「予防接種をしたい」という申し出が爆発的に増える。
そして,「日本は,先進諸外国と比べて10年遅れている。」なんていうキャッチフレーズが出てくる始末である。
だが,はしかに罹患した学生が,予防接種を受けていたか否かという点の報道は皆無である。
はしかの予防接種を受けたのに,はしかにかかったというのであれば,予防接種というのは無意味である。
これに対して,「予防接種で培われた抗体の免疫力は終生のものではなく,20年程度で免疫力は落ちる」のだとの見解が出てくる。
そして,「2回接種を」ということになる。
この論法が成り立つためには,1回接種では20年しか免疫力がつかないが,2回接種になると修正免疫力がつくという関係がなければならない。
だが,このような関係を証明するものは何にも提出されていない。
ほんと,この国は摩訶不思議な国である。