国旗・国歌について,東京地裁で,教育現場で事実上これを強制する通達が違憲であるとの判決が出された。
それに対して産経新聞が猛烈に噛み付いている。
私には,国家を愛するということと,国旗・国歌を愛するこになるという論理が全く分からない。
国旗・国歌が日本の象徴だから,日本を愛する人は国旗・国歌を愛するということなのだろうか?
それでは,平和を愛する者は,鳩を愛することにならなくてはならないが,鳩が嫌いな平和主義者がいても,ちっともおかしくないと思う。
かくいう私も,日本人であることは誇りに思うし,この国の国民でよかったと思う。理由はこんなことかなと思う。
① この国は,個々の国民を個人として尊重してくれ,個人の最高の価値である生命を大切にしてくれるということ。
② この国は,いかなる意見であっても,それを持ち,かつ公にする自由を有しており,国家を嫌悪する自由も保障しているということ。
この国は,国旗・国歌が嫌いだという人がその意見を公にすることも認めている。このように国民の活動に対して寛容な姿勢というのは,世界に誇れると思う。
翻って,国民全員が特定の人物・旗・歌を愛しているような国家というのは,世界から尊敬されているのだろうか?