最近のことばかり書いていて,全然本職だった時代のことを書いていないような気がするので,本職だった時代のことを。
私は98年4月に就職して03年3月まで,整形外科所属だった。
患者様は,痛みかしびれを訴えて来るのがほとんどである。
その原因がなんなのかを判断するのは医師の仕事である。
腕が昨日から突然上がらなくなって,全体的に体が重いと訴えて整形外科に来たところ,心筋梗塞だったなどということも,決して珍しくない。
整形外科で入院する原因のトップは椎間板ヘルニアだと思う。
椎間板ヘルニアは,背骨と背骨との間にあるクッションの役割を果たしている椎間板というところにある髄核という部分が,椎間板から飛び出してきてしまう症状なのだが,飛び出したところに,腰や足に通じる神経が走っているために,神経が圧迫されてしまい,腰や足に猛烈な痛みを感じる症状である(説明が簡単すぎますが,概略ということで。詳しい説明は,JO友の茆原さんにお願いします。)。
この看護,痛いのに「痛くない。」と言う我慢強い患者様の担当のときが頭がいたいのである。
もちろん,入院してくるわけだたら,激しい痛みはあるはずなのだが,この痛みの申告が過少申告なのである。
痛いのに痛くないと言ってくる患者様に対しては,普段の様子などを事細かに観察して,看護記録のほうに書き込みをすることになる。
寝返りがうてない。寝返りの際,顔をしかめている。etc
10人に1人ぐらいは,そういう方がいる。
「何とかの痛みに比べたら,こんな痛みは我慢できる。」と言う人が多いのだが,別の痛みと比較する必要はない。
別に我慢比べをしているのではないので,痛ければ痛いと言ってもらったほうが,看護師の側もありがたい。
「痛くない」「痛くなくなった」と言う我慢強いタイプの方は,「痛い」というと迷惑だと考えてしまうようだが,病院では素直に申告してもらえないほうが迷惑がかかるのである。