植草一秀という大学院客員教授が,電車内で痴漢行為をしたとして,迷惑防止条例違反の嫌疑で逮捕された。
あらかじめ述べておくが,私は植草一秀という人間を全く信用していない。また,痴漢という犯罪は許せないと思っている。
だが,痴漢行為があったのかなかったのか,その行為が有罪なのか否かを判断するのは,裁判所であって,警察でもなければマスコミでもない。
だから,有罪であることを前提として何かをコメントするというやり方には問題を感じる。
もちろん,大学院の客員教授という地位にある人物が逮捕されたという事実を報道するのは結構なことである。
しかも,前回の手鏡事件で「天地神明に誓って無罪」と記者会見しておきながら,有罪判決に対して控訴しないという不可解な行動を取った男である。
だから,「酔っていて何も覚えていない。」という弁解が白々しく聞こえるのは当然であるし,実際私も白々しいと思っている。
でも,マスコミはもう少し冷静にことに当たってほしい。
過去に酔客にからまれたことがある女性などは,酔客が横で居眠りしているということだけで怖さを感じる。
そういう人のところで,居眠り中の酔客が電車の揺れにバランスを失い,ふと手を出した。そしたら,その手が女性に触れた。
このような場合,女性は痴漢に遭ったと思ってしまうのは当然のことである。一方で,男性に痴漢をする意思がなかったのも当然のことである。
報道の内容では,植草一秀という人物が逮捕された状況がどういうものだったのか,いまいちよく分からないが,上のような状況だった可能性もあろう。
痴漢は,冤罪被害者を多数生み出している。
こういうもう1つの事実もしっかり見据えた報道をお願いしたいものである。