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新お礼奉公

看護師確保に独自策 氷見市民病院 学生に奨学金 病院勤務で返済免除

 氷見市民病院は新年度、看護師や助産師を目指す学生を対象に無利子の奨学金制度を創設する。資格取得後、同病院に七年間勤務した場合、支給した奨学金の返済を免除する独自の制度で、恒常的に不足する看護師の確保につなげる。

 計画では、看護師や助産師を目指す氷見市出身の養成学校の学生や大学生に、月額二万五千円以内の奨学金を、最高四年間で計百二十万円を無利子で貸し出す。募集人数は五人以内で、資格取得後、採用試験を受け、氷見市民病院に七年間勤務した場合、返済を免除する。

 県も看護師などの奨学資金制度を設けているが、「返済を全額免除する制度は、県内の公立病院では珍しい」(氷見市民病院事務局)としている。看護師は全国的にも不足している状況で、氷見市民病院でも三月末に二十四人が退職する。同病院事務局では「奨学金制度の利用者が増えれば毎年、新卒の看護師らを安定的に確保できる」と期待している。

 このほか、病院内に保育園を開設して、子供を持つ看護師が働きやすい環境づくりを進め、離職を防ぎたいとしている。(富山新聞)



 こいうい形で看護師を確保するのって,発想が逆戻りである。



 90年代前半頃までは,看護師になるには,特定の病院の附属の看護学校に入学するのが普通だった(センター試験が導入された90年に看護学部がある国立大学は千葉大学だけだった。)。

 そして,看護学校では,奨学金が支給され,免許取得後数年間勤務すると,その奨学金の返済が免除されるという制度が多く用いられていた。



 もし,奨学金給付+一定年限勤務での奨学金返済免除が看護師確保に有益なら,看護師不足なんてことは起きない。

 ところが,看護師不足がそういう制度の下で多数起きている。

 つまり,そんな制度を採用したところで,看護師確保はままならないことを歴史が証明している。



 看護師不足の原因はいろいろ言われている。

 きつい・汚い・危険であることがしきりに言われていた時代がある。

 でも,汚いことは織り込み済みであり(排泄介助があることを知らずに看護師になる人間はいない。),あんなの慣れれば,なんてことない(新生児のオムツ交換なんてすぐに慣れるだろうし,ペットの糞の処理だってすぐに慣れるだろう。)。

 だから,それを理由として退職するということは聞かない。



 危険というのは,一部当たっているが,仕事が危険だから辞めるという人は聞かない。



 結局1番の退職の原因は「きつい」ということだろう。

 不規則な勤務はたしかに辛い。

 以前はかなり「サービス残業」と呼ばれる無賃金強制労働も行われていた。

 これを解決するには,資格に応じた分業化の徹底と増員を行う必要があるのだろうが,現実の病院はそこに至っていない。

 だから,もし,そういうことが実現できたら,退職する看護師はかなり減るだろう。



 氷見市には,もっと前向きな人員確保策を講じてほしい。
by nonnbei871234 | 2006-03-04 21:55 | 時事
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