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子どもは家畜ではない

給食でPTSD、市に賠償命令=小学男児への指導めぐり-大阪地裁

 広汎(こうはん)性発達障害による味覚過敏で極度の好き嫌いがあるのに無理に給食を食べさせられ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が再発したとして、大阪市住吉区の小学5年男児(11)が市を相手に330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、大阪地裁であった。横山光雄裁判長は、男児に関する聞き取りが不十分だったと学校側の過失を認め、市に132万円の支払いを命じた。
 判決によると、男児は私立保育園で「給食を食べないとお化けのいる倉庫に入れる」などと言われて無理に食べさせられ、恐怖心からPTSDを発症。その後、症状はいったん収まった。
 しかし、2001年4月に入学した市立小学校で、担任の女性教諭は男児の好き嫌いが広汎性発達障害によるとは知らないまま、スプーンでおかずを食べるよう勧めるなどの給食指導をした。このため男児はパニックや退行などPTSD症状が再発するようになった。 

(時事通信)

 小学校の給食指導,私が小学生だった頃は,残すことが害悪と言われていた。
 食べ物はお百姓さんが丹精込めて作ったものだから云々,給食は調理員が丹精こめて作った云々,アフリカには飢えている人が云々と言われたものだ。
 その一方で,腹八分目の話を聞かされ,何を指導したいのか?と思ったものである。

 給食を食べられないために,昼休みに1人残って泣きながら給食を食べていた子もいた。

 あのような教育は,子どもを家畜として扱っているようにしか思えなかった。

 私は,小学生のとき,鯨肉が大嫌いだった。3年生の頃,どうしても食べられず,口に含んで教室を出て,トイレで吐いたことがある。
 幸か不幸か,欧米諸国の感情的な禁止論の前に商業捕鯨は禁止になり,鯨肉が食卓に上ることはなくなったが,今もたぶん食べられないと思う。

 学校は,家畜工場ではないのだから,全員に食事を強制するようなことは絶対にあってはならないと,私は思う。
 偏食指導といっても,食べたくないものを強制的に食べさせることで,偏食が改善するとも思えない。
 栄養指導をした結果,子どもがPTSDにかかってしまうなどということは,本末転倒としか言いようがない。

 食べたいと思うように,子どもを巧みに教育すること,それこそが本来の指導であり,教育である。
by nonnbei871234 | 2005-11-04 18:46 | 時事
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