政府の大号令の下「平成の大合併」と言われる市町村合併が全国で進んでいる。
私の住む静岡市は,一昨年,静岡市と清水市とが合併して新静岡市となった。
そして,今年4月には政令指定都市になり,行政区が設けられた。
行政区は旧静岡市が部分が葵区と駿河区,旧清水市部分が清水区と合計3つしかない。そして,概ねJR東海道線の線路の北側が葵区,南側が駿河区という極めてシンプルなものだ。
このせいで,私らは,住所の表記の変更を余儀なくされ,名刺の刷り直しの手間などを負担することになった。
それで,私らの生活にどんな変化があったのだろうか?
同じ市になっても,電話の市外局番は不統一のままである。統一されると基本料金が値上げされてしまうので,そのままのほうがいいとの話もあるが,不便であることは確かだ。
合併で,どんな利点があるのかを書いたパンフレットか何かに,「新静岡市では,斎場(火葬場)が2箇所ありますので,市民の皆様はどちらも利用することができるようになります。」との宣伝があった。
利用できる火葬場が2箇所になって,便利といえば便利かもしれないが,だからどうなんだという気がしないでもない。
市町村合併+政令指定都市移行は今後も増える予定だそうである(新潟,堺,浜松など)。
合併による市民サービスの質の向上がわからないままの合併では,シコリだけが残るだろう。