日本脳炎の予防接種を中止するよう厚生労働省から緊急の勧告がなされた。
原因は昨年山梨県の中学生が重篤な副反応を負ってしまったためだからという。
副反応に遭ってしまった中学生,そしてその御家族の悲劇を思うと,胸が詰まる。
戦争を放棄した我が国で,合法的に人の命を奪うことができる手段。その1つは死刑執行であるが,もう1つは予防接種である。
予防接種というのは「悪魔の籤引き」にほかならない。無作為抽出で一定限度の人に重篤な副反応が起きる。
重篤な副反応で生命を奪われてしまう人も一定数いるのである。
だから,合法的に人の生命を奪えると表現したのである。
社会防衛の名の下に,予防接種を強制してきた国は,被害者に対する被害の救済を怠ってきた。被害者のある者は泣き寝入りを強いられ,ある者は国家賠償を求めて二十余年の裁判を闘うこととなった。
このような被害者の苦しみの真実が,どれほど報道されてきたのだろうか?
「予防接種と子どもの健康」では,副反応は無視し得る程度のものだと言わんばかりである。
これでは,正しい判断ができないだろうと,私は苦々しく思っている。
予防接種とは,決して福音のみを我々にもたらしているものではない。
日本脳炎の予防接種は,しばらくは公費で続けられるそうである。
受けるか受けないか,よーく考えて判断してほしい。