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無名の一市民の幸せ

 26日に宇都宮地方裁判所で行われていた再審刑事事件で無罪判決が言い渡された。
 検察官がその日のうちに控訴権を放棄したので,即日無罪が確定した。

 新聞やTVなどでは,被告人だった菅谷さんが法廷の前で両手を挙げて喜ぶ姿などを報道した。

 菅谷さんは,幼稚園児の送迎バスの運転手をしていた方だそうだ。
 冤罪被害を受けなければ,無名の一市民として生活していたのだろう(菅谷さんが選挙に立候補する予定があったとか,芸能界入りする予定だったなどという情報はない。)。

 冤罪被害者のほとんどは,そんなことがなければ無名の一市民として生涯を終える予定だった方だろう。

 無名の一市民であるというのは,幸せなことなんだと,実感する。

 26日には,審理に当たった裁判官全員が起立して頭を下げたそうだ。
 裁判所が冤罪をお詫びするなどというのは,驚きだった。
 組織人なら誰でも,前任者とか部下など他人のミスは謝れるものだが,裁判所はその例外だと思っていた。

 今回の事件の教訓を生かして,冤罪なんてものが起きないよう,最大限の努力を図ってほしいものだ。
by nonnbei871234 | 2010-03-31 02:04 | 時事
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