高校で辛い目に遭い,参ってしまっている女の子が,毎年必ず病院に来る。
訴える症状は,不眠,自律神経の異常,偏頭痛,無月経,うつなど様々だ。
そのような症状を訴える子についてだけは,私も,ケアを担当させてもらっている。
苦しみは,それを味わった者とそうでない者とでは,理解が違う。
今高校3年の子は,進学の悩みに加えて,クラス全体から受けているいじめの悩みがあり,体が悲鳴をあげている。
「そんなに無理して高校に行かなくても,もう卒業できるよ。」と言ってあげたいが,こういう場合,高校に行かないと影で何を言われているのか不安になってしまい,自室にいるだけでも気が滅入ってしまうものなんだ。
行くも地獄,行かぬのも地獄
とは,辛いものだ。
私は2度自律神経を壊した。
テレビ放送終了後の「砂の嵐」が突然目の前に現れ,同時に吐き気に襲われるという症状に悩まされた。
職場のいじめと異なり,学校でのいじめは,授業打ち切りで終結する。
高校3年の子は,あと3か月だ。
今年7月はじめ頃から今までの時間耐えれば,授業打ち切りでもう高校には行かなくて済む。
ただ,この時期を乗り越えるのが辛いのは,私自身がよく知っている。
高校に行って,押しつぶされるぐらいなら,病院で休んだほうがいい。
心・体を壊したら,元も子もなくなる。
私はその苦痛を終えた後,最高の大学生活が待っていたが,そういう保障はない。あんまり期待させすぎても困るので,「苦しみに耐える時間は,もうすぐ幕が下りるよ」とだけ言っている。
21日から,高校3年生で体に変調をきたしている1人の方を担当することになる(私1人で担当するわけではなく,私もメンバーに加わり,話を聞く役に入る。)。
同じ苦労をしている子には,やはり同情するな。