仕事上の付き合いで夕食をご一緒してきた。場所は街中の知る人ぞ知る小さな寿司店。カウンターだけの寿司店でカウンターも全部で4つしかない。
割り勘だったら絶対に行かない場所だが,全部「おごり」だったので,「謹んでお請け」してきた。
最後に「請求書」を,ちょっと見たら3人で5万円強だった。ということは,1万円以上は食べたんだ(私は酒代が0円なので)。たしかに,ウニ・大トロなど,結構値段の張るものが次々と並んだから。
帰りの電車の中では,息が生臭かった(苦笑)。
ところで,場もたけなわになった頃,突然,店の電気のところに昆虫が飛び込んできた。
丸々と太った茶羽根ゴキブリだった。
板前さんが新聞紙などで叩き落とそうとすると,小さな店舗内を飛び回っていた。
何とか店外に追い出して,踏み潰して一件落着となった。
「お姉さんは,ギャーギャー言うかと思ったら,何にも言わないんですね。」なんて言われてしまった。
債権回収の場にいる人間は,ゴキブリごときでギャーギャー言っていたのでは,仕事にならない。
私は経験がないが,債権回収に行ったら,お茶が出され,それを呑もうとしたら,ゴキブリが湯呑みの中に入っていたなんて話も,聞いたことがある。
また,私は大学時代は野宿を重ねた人間だ。夏場に野宿するときにゴキブリなんて怖がっていたら寝られない(ゴキブリはカツアゲに来ない。)。
夜勤の病院内で,壁にゴキブリがいたなんてことも1度や2度は経験する。清潔第一とは言っても,残飯は出るし,清涼飲料の空き缶入れもある。だからゴキブリが1匹もいないなんてことはない。深夜の巡回中ゴキブリに遭遇した場合には,靴で一叩きし,何事もなかったかのようにトイレに流すかゴミ箱に入れてしまっていた。
そんなこんなで,別にゴキブリで金切り声など上げなかった。
そうしたら,ご主人から「お騒がせしてしまったお詫びに」とエビの握りがプレゼントになった。
ゴキでエビを釣ったということかな。